TOP子どものあそび心理研究所ジジさんからのコメント「田中昌人・杉江教授の発達理論について」

ジジさんからのコメント「田中昌人・杉江教授の発達理論について」

田中昌人・杉江教授の発達理論によると・・・・・、生後第一の「新しい力の誕生」は、生後4か月頃でした。

そして、

生後第二の「新しい力の誕生」は生後10か月頃、生後第三の「新しい力の誕生」は、5歳半頃とされています。

では、それぞれの段階での「新しい力」とはなんでしょう?

端的に捕えると、

第一段階では「見たものに手を伸ばす」ということで、「感覚系と運動系の協応ができはじめている」と言うことのようです。

第二段階の「新しい力」としては、話し言葉の獲得として「ゆびさし」がありま
す。ここから文化へ参入していくようです。

第三段階の「新しい力の誕生」としては、「ジブンの意図」があります。

田中昌人・杉江理論によると、ここ(5歳半)から7歳までの課題として、

「ジブンの意図に従って、トモダチの意図を理解し、協同でものごとを展開すること、もしくは目的を達成すること」になっています。

そのためには第三世界である、子どもたちが繰り出していく「道草の場」が必要なのですが・・・。残念ながら少なくなってきていますね。


写真の生後5か月の赤ちゃんは、目の前の吊り輪に右手を差し出していますから、感覚系と運動系が協応できてきている、ということでしょうか。

これで概ね、第一段階の回転軸可逆操作の階層をクリアーし、第二段階の連結可逆操作の階層への準備が整ってきているということです。

言葉がむつかしいですね。

この連結可逆操作の階層が6か月から12か月の間で、上肢と下肢の運動系の協応(寝返りやハイハイ)、それから感覚系と運動系の協応(音源を探そうとしたり、見たものを手を伸ばして捕える)、正中線を挟んで右半身と左半身の協応(ハイハイしたり・積み木を両手に持ってパチパチ撃ったり)などを充実させながら第三段階のへ向かうということです。

いずれも赤ちゃんが自発的に運動することで身につけていくものです。

私たちにできることは、安心できること、安全なこと、適切な好奇心の対象を用意することくらいですね

さて10か月くらいになると「志向の指さし」が見られ、これが第二の新しい力の誕生ということですが、12か月くらいになると「定位のゆびさし」になり、18か月くらいで「可逆の指さし」ができるようになるといことです。定位の指さしは「ワンワン」と言う言葉への手がかりであり、可逆の指さしは「ワンワン、ニャンニャン」など1語文を分化させる原動力になってくるとともに、コミュニケーションの基軸になってくると言っています。

ここから一次元の文化世界を形成し、2才から4才にかけて2次元の文化世界を形成し、2次元の可逆操作を挟みながら、三次元の文化世界を形成し、第3の新しい力として、5歳半ごろに、ジブンの意図をもって目的を達成しようとする力が芽生えてくるということのようですね。

生後4か月、生後10か月、生後5歳半、それぞれ1・2・3と段階は違いますが、新しい力として「志向性が芽生えてくる」というところで共通しています。

いずれも、生理的基盤を基にしながら、子どもが自らあそぶことで、環境を利用し身に付けていくのもです。

田中昌人は、京都大学卒業後、障がい児などの教育に携わって研究を重ねていたようです。大月書店の「子どもの発達と診断」は、10年ほどの歳月をかけた、臨床的継続的な研究の成果です。その後、京都大学の名誉教授になっていますね。

良い本に出会うことができたと思います。




田中先生の本は言葉が難しいのですが、とても丁寧に

子どもを観察されています。子どもに携わる仕事をして

いる人がきちんと発達について学ぶことは、仕事の

スキルアップ=子どもをみる視点を広げ、より子どもを

理解することにつながります。

子どもは自分を理解してくれる人を直感的に見分け

理解してくれる人には心を開きます。

双方向のコミニュケーションがとれるようになると

子どもの世界を広げる足がかりを作ることができます。

いろんなことはありますが、幼児期の子育ては大人の

一方的な躾や教育よりも子どもの内なる発達や感情に

目を向けて、ジジさんが言われうように

安心できること、安全なこと、

     適切な好奇心の対象を用意すること


が一番大切なことだと私は考えています。

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カテゴリ:子どものあそび心理研究所
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