TOP子どものあそび心理研究所正常な子どもは、どんな子ども?

正常な子どもは、どんな子ども?

精神科医のウイニコットはこう言ってます。

「正常な子どものことを記述するのはかなり難しいことです。」

「私たちが知りたいことは、子どもの人格が正常に育っているか

どうか、性格が健康な方法で強化されているかどうかということ

です。子どもの知的能力が人格発達の遅れを埋め合わせたりは

しないでしょう。情緒的発達がある段階で挫折すると、子どもは

ある状況が再現される時はいつでも退行し、まるで赤ん坊か

小さな子どもであるかのように振る舞います。

たとえばある人が欲求不満の時はいつも手に負えない人間と

なり、心臓発作を起こしたりしているとしたら、その人は子ども

のように振る舞っていると言えるでしょう。いわゆる、正常な人は

欲求不満を処理する別の方法を知っているのです。」

「幼児期の要求や感情がすさまじく強いものであるということは

どなたも同感なさるでしょう。外界とのかかわりがはじまったばか

りでありながら、人として激しい感情すべてをもって生まれた人間

として赤ん坊をみることは、この上なく大切なことです。」

「人はみな、自分の与えられた独自の世界の中で、衝動とともに

生きる自分なりのやり方を発展させていかなければなりませんが

このことは容易なことではありません。(中略)自発性をもたずに

ただ従順に従う場合を除いて、涙のない人生など考えられない

ということです。(中略)子どもの要求を完全に満たしている家庭と

いうものは、子どもにとって耐えがたいものなのです。といいます

のは、子どもが怒ることにより、息抜きをすることができないから

です。」

「私自身としては、正常な子どもについては次のように述べてい

ます。正常な子どもとは、不安や耐えられない葛藤に対する防衛

として生来的に備わっているあらゆる機制を用いることができる子

どもなのです。(中略)異常さとは、症状を利用する力が限られて

いたり、かたくなであったり、救いの方法として期待されるものと

症状との間の関連性が相対的に欠けている場合のことをいうの

です。」

「子どもはその子なりの内的世界を創造し始め、その世界で勝っ

たり負けたりという戦いが行われるようになりますが、魔術的な

ものが揺れながらも保たれているのが子どもの内的世界なの

です。あなた方は子どもの絵や遊びから何らかの内的世界を

読み取ることができるでしょう。そしてこれらは真剣に受け止め

なければならないものなのです。」

「遊ぶことのできる子どもの能力を大いに蓄えてあげなさい。

子どもが遊べるならば、つまり独りでも他の仲間と一緒にでも

遊ぶことを楽しむことができるのならば、一つや二つの症状が

あったとしても、深刻に心配するようなことは何も起こってはい

ないのです。この遊びの中で豊かな想像力を用いることが

できるならば、たとえその子どもに夜尿や吃もりがあったとし

ても、怒ってひきつけたとしても、またかんしゃく発作や抑うつ

状態を繰り返したとしても、あなた方は十分幸せだと思って

よいのです。遊べる子どもは、ほどよい安定した環境を与え

られると、その子なりの生き方を見つけていき、やがて世間

の人に十分歓迎され、望まれる人になる力のあることを示し

ているのです。」


ウイニコット著「子どもはなぜ遊ぶのか」より抜粋




ウイニコットはこのようにも言ってます。

「幼児期に泣いたりわめいたり、癇癪を起すことの多くは

この内的現実と外的現実との間の主導権争いをめぐって

の一連のものであり、この主導権争いは正常とみなさな

ければなりません。」


私達大人は外的現実ばかりにとらわれて、子どもの内的

現実にはほとんど目を向けていません。

外的現実をあまりにも早くから押し付け過ぎると

内的現実との折り合いがつかずに、エネルギーのある子

は攻撃性や破壊性が強くなり手に負えなくなってしまいま

す。もちろん従順に従う子も後々どこかでなんらかの問題

がでてくるおそれがあります。子どもの知的能力が人格

発達の遅れを埋め合わせはできないとウイニコットは言っ

てます。

私自身の経験から、その逆で人格の発達が順調であれ

ば知的能力は向上すると感じています。

「遊び」とは現実世界と内的世界を結ぶ架け橋で

鉄砲や剣を持って荒々しくしている子ども達は

自分の内側にある不安や苛立ちを外界に表出させ

遊びの中で上手く昇華されることで、不安や苛立ちが解

消されて、意欲的になったり、お友達と仲良く遊べるよう

になることはよくあることです。

様々な問題を抱えている子ども達でも充実した遊び

を体験することで情緒が安定してきます。

私の極論をいえば、「どんなに問題行動があったり、障害の

診断がついたとしても、イキイキと遊べる子は正常で、逆に

遊べない子は大丈夫?」

「遊び」にどんな力が秘められているのか?ウイニコットの

時代からまだまだ科学的な研究があまり進んでいない?

状況かもしれませんが、私にとってウイニコットの理論は

大事な指針となっています。

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カテゴリ:子どものあそび心理研究所
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