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負の感情について考えてみました

4歳の☆君はママ大好きな元気な男の子です。

お母さんからの報告によると年中さんになった☆君は

幼稚園で言われたことはきちんとこなし、習い事の宿題

も自主的にやっているそうです。

しかし何故か・・・あそびのアトリエに来て私の顔を見るなり

おもちゃの鉄砲をかかえ、横目でジロリとにらんで不満そう

な表情をし、そして挙句のはてには「レオさん嫌い!!」と

言い捨てます。

私は☆君の行動が微笑ましくて、微笑ましくて仕方ないの

ですが、あまり笑っては失礼なので、「怖いな~」とか

「えっ~レオさんのこと嫌いなの。レオさんは☆君のこと

大好きなのに…困ったな~」と返します。

そのやりとりをお母さんはニコニコして見守ります。


そういう時はイタズラ遊びを提案すると、ノリノリで興味を

示してきます。イタズラ遊びといっても水鉄砲や水風船

などで水を飛ばしたり、風船を投げて発散する遊びです。

そんな遊び楽しみ、鉄砲で私を狙う振りをし、私の言うこと

にことごとく反抗し、悪態をついてしまうと、なんだかスッキリ

気分が晴れてきます。

思う存分負の感情を出し終えるととても落ち着いて

私の話をよく聞き、課題に対してもしっかり向かい合って

きます。


☆君のような態度は、大なり小なり、4歳前後の子どもは、

みんなが通る道ではいかと思っています。

そしてそれを上手く乗り越えた子は自分の負の感情と

上手く付き合っていけるようになります。

「負の感情」は少々やっかいなので幼児には一人で

対処できません。大人の共感やあたたかな眼差しや

励ましがあって乗り越えられるものです。

誰しも良い感情だけを見ていたいと思うだろうし

負の感情は認めたくないもの・・・とはいっても「光と影」

「表と裏」があるように、人間の感情にも両面があると

知っておいた方が子育てをする時に楽になれると

思います。

(何をしても、何を言ってもレオさんは大丈夫という信頼を

置いてくれているから、あのような態度がとれるのです。)


なぜこの「負の感情」をあえて書くかといいますと

岡本茂樹さんと言う方が書かれた「いい子に育てる

と犯罪者になります」を読んだからです。

著者は臨床教育学博士。不登校、非行や神経症など

の臨床経験ののち、犯罪者の更生について研究。

本書は、実際に犯罪を犯した受刑者の方と接する中で

感じられた問題を書かれていますが、これらの問題は

他人事ではなく、現代の子育に対しての示唆も含まれ

ています。少しだけ内容をご紹介します。

「意外なことに、刑務所への出入りを繰り返す累犯受刑者

には「いい子」だった者が多い。自分の感情を素直に出さ

ず、幼少期から無理を重ね、親の期待する役割を演じる

ことに耐えられなくなった時、積もり積もった否定的感情が

「犯罪」という形で爆発するのだ。健全な子育ては「いい子」

を強いるのではなく、「ありのままの姿」を認めることから始

る。」

「非行や罪を犯した原点を全て幼少期に求めることに抵抗

を感じる人がいるかもしれません。実際非行少年や犯罪者

のなかには「私の家庭環境には問題はなかった」と言う者が

少なくありません。(中略)問題がなかったという幼少期に

実は本人も全く気付いていなかった「根」があるのです。

その根の存在に気付かないと更生は容易ではありません。

なぜなら自己理解がないからです。」

「自分の心の痛みに鈍感になると、他者の心の痛みも

わからなくなります。」

「では「強い人間」になろうとすることがなぜ危険なのかと

言うと、「強い人間」になろうとすることは、「しんどいことが

あっても、弱音を吐かない」「しっかりしないとダメ」「我慢

しないといけない」といった価値観を持つことになるからです。

こうした価値観は、もちろん必要ではありますが、見方を変

えると、しんどいことがあっても元気に振舞ったり、一人で悩み

を抱え込んだりして、ストレスをため込み、自らもプレッシャー

をかける生き方になります。」

「私達は「我慢できることは良いこと」と思い込んでいないで

しょうか。我慢することだけを求めると、抑圧になります。

家が「落ち着ける場所」であれば、子どもは家でエネルギー

を蓄えられるので、毎日元気に学校に行けます。

しかし家でも親から「ちゃんとしなさい」「行儀よくしなさい」

「だらしないことはしてはダメ」などと言われると、子どもは

家でも緊張することになります。そうすると心身ともに

疲れ切ってしまいます。家でダラダラすることは学校に

行けるエネルギーを蓄えていることになるのです。

家が子どもにとって「安心してくつろげる居場所」である

から、子どもは元気に家の外に出ていけるのです。

大人も同じです。家で心身ともに休めるから、仕事で

頑張れるのです。」


だからといって、むやみやたらに子どもを許容し、甘やか

せば大丈夫ということではありません。

子どもが年齢相応に、「イヤイヤ期」「ダダコネ期」「反抗期」

といわれる発達の節目で、きちんと自己主張や自分の感情

を出すことをしていかないと、後々の人生でどうなるか?

大人は「良い子」「できる子」を促成栽培したがります。

でもそれには大きな落とし穴、リスクがあります。

私は、じっくり、ゆっくり自分の感情と格闘しながら頑張って

いる子達を応援し支えていきたいと思っています。

「感情発達」についてはもっと理解が必要なのでしょう。




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カテゴリ:子どものあそび心理研究所
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