TOP子どものあそび心理研究所「遊ぶことと現実」から遊びについて考えてみました。

「遊ぶことと現実」から遊びについて考えてみました。

ウイニコットの著書に「遊ぶことと現実」という興味深い本が

あります。ウイニコットは1896年にイギリス生まれ、精神分析

と児童精神医学の実践に努められた方です。

ウイニコットは「遊び」をとても大切に考えていて、著書の中

にも「遊び」につての重要性がいたるところに記されています。

「外側にあるものをコントロールするには、人はただ考えたり

望んだりするだけではなく、何かをする必要があり、何かをする

には時間を要する。遊ぶことはすることである。」


とウイニコットは言っていて、言葉の表現は難しいのですが

私なりに解釈をしてみると、幼児期は外側にあるものに対して

とても不安で怖いことだと強く感じています。

そのためにママにベッタリとくっついたり

すごくおりこうさんに振舞ったり

ママに意地悪を言ったり

弟や妹をいじめたり

過食になっったり、ひどい偏食になったり・・・

そうなってくると、子育ての中でいろんな問題がでて

きます。

大人は自分の感覚で「そんな些細なこと!」と思い

がちですが、子どもにしてみればとても重大な

危機的状況なのです。

想像もつかないような外側にあるものをコントロ

ールするなんて、小さな子どもにしてみれば、映画

にでてくる巨人やお化けが外の世界にはいるのかも

しれない・・・と感じているのかもしれません。

その不安や葛藤は大好きなママにしかぶつけられない

のでママも困ってしまうのではないでしょうか?

そんなとき「遊び」が大きな役割をはたしてくれます。


いろんな怖いことがおこっても現実の世界は何も

変わらない、同じであることが大事なことなのだそう

です。言葉や考えだけで大丈夫だということをイメージ

して実感できないのは幼児期の特徴でもあります。

子どもの遊びをよく見ていると「交通事故」「地震」「津波」

「戦争」など怖い遊びをすることがあります。

テレビや映画でみた強烈な場面が視覚イメージに残って

いるようにも感じますし、と同時にいろんな心の不安と

重り、何倍も不安になるのかもしれません。

それを乗り越えるために「遊び」が重要な役割をはたして

いるのだと思います。


例えば、ごっこ遊びの場面で、道路を繋げて途中を木で

封鎖し「誰も近寄らないで!」とバリケードを張って遊んで

いた子に、お友達が車で突進して道路を壊してしまうという

事件が起こりました。

壊された子は泣いて、怒って大パニック!!

しばらくして気持ちが落ち着いた頃に「もう一回作り直そう」

と声をかけ、一緒に道路を作りました。その過程の中で

その子は「壊れても大丈夫なんだ。簡単に作り直せるんだ」

ということを感じ取ったのだと思います。それ以後、その子

の精神面が大きく成長したのを感じました。


もう一つの印象的な例では、不安感の強い女の子が

リボンクラブで木工用ボンドをみつけて

「ママのおててをボンドでくっくけてやる!」と

しつこくママに絡んでいたので

「レオさんのおててをくっくけてみてよ」と誘ってみま

した。その子は怖々と私の手にボンドをつけました。

私がボンドの付いたところを指と指をくっくけて

「とれるなか?とれないかな?」と演技してみせると

その子はとても不安な顔で覗き込んでいました。

そして指と指がはずれたとき・・・満面の笑みを浮かべ

ていました。

よくよく話を聞いてみると、その子の幼稚園である子が

先生から「悪い子はおててをボンドでくっつけますよ」と

怒られる場面を見て、とても不安になっていたのだ

ということがわかりました。

大人のちょっとした言葉が、小さな子どもの心をどれほど

苦しめ不安にさせているのだろうと感じる経験でした。


不安や恐怖を避けて生きていくことはできないし

大人が細心の配慮をし、そういう感情に出会わないで

成長するのも問題があります。

大切なことは、その不安と向き合い乗り越えていくための

時間と遊びを保障することや大人のサポートが必要です。


不安や恐怖が強くなると、そのことに「感情」が囚われて

「思考」も停止してしまいます。

そうなると様々な問題にぶつかった時に本能的に対応

するか、大人の価値観に従って従順に対応するか

又は空想の世界に入りこんでしまうことにまります。

本能で対応する子は、徹底的に反抗したり、攻撃的に

なります。

大人の価値観で対応する子は、一見問題はないよう

にみえますが、いろんな問題をはらむことにまります。

この問題は虹色教室の奈緒美先生もブログに書かれています。

空想の世界に入り込む子は、現実の世界を遮断し

一人で本やゲームの世界に閉じこもってしまいます。

どれも自分を守るためにやっていることなので

それが悪いことだと批判をしているわけではなく、

ただ、子ども達が現実世界に入る移行期間がどう

あったらいいのだろうかと考えてしまうのです。

そして、その重要な時期の「遊び」がとても粗末に

扱われているという現実に大人はもっと危機感を感じ

目を向けるべきではないかと思っています。



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カテゴリ:子どものあそび心理研究所
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Comments
2016/01/30
from レオ
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ジジさんへ

「あそび」に対してのジジさんのこだわりは「すごいなぁ~」常々感じていて、分からないこともたくさんあり、いつも頭の片隅に「?」があります。そういう視点で子どもをみたり、いろんな本を読んでいるうちに、いろんなことが繋がってきました。
まだまだやることはたくさんあるように思います。今後ともよろしくお願いします。

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