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2歳児さんの不安と葛藤

2歳児さんは、環境を整えてあげると物とは上手く関りを

持た遊びができるようになってきます。積木を積んだり並

べたり、お人形のお世話をしたり、パズルをしたり・・・。

同時に、お友達の遊びがとても気になる時期でもあり

なぜかお友達のおもちゃを欲しがったり、取り上げたりして

怒ったり、泣いたり、笑ったり、はしゃいだり・・・リボンクラブ

の時間だけでも波乱万丈です。

それも仲良くなればなるほど、ケンカが増えてきます。



2歳児さんの遊でいる様子です↓

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それぞれの物で遊んでいるときは平和なのですが・・・

お友達に興味がでてくればでてくるほど、お友達の遊び

が気になってきます。一緒に分け合って遊べれば何の

問題もないのですが、2~3歳の時期は分け合っても

やっぱり、お友達が遊んでいるものが良く見えるよう

です。上記の汽車カードで遊んでいる写真は、僕の物

に手を出さないでと言わんばかりにお友達の手を

抑えています。その後、カードの取り合いでケンカに

なり〇ちゃんが大泣きをしてママのところにかけつけ

ることになるのですが・・・。


ウィニコット著の「子どもはなぜ遊ぶのか」より紹介します。

「私達が知りたいことは、子どもの人格が正常に育っているかどうか、性格が健康な方法で強化されているかということです。子どもの知的能力が人格発達の遅れを埋め合わせたりはしないでしょう。情緒的発達がある段階で挫折すると、子どもはある状況が再現される時はいつでも後退し、まるで赤ん坊か小さい子どもであるかのように振舞います。(略)正常な人は、欲求不満を処理する別の方法を知っているのです。(略)正常な子どもとは、不安や耐えられないような葛藤に対する防衛として生来的に備わっているあらゆる機制を用いることができるのが子どもなのです。正常な子どもの用いる機制は、得ることのできる援助と関係しています。」

「幼児の要求や感情がすさまじく強いものであるということはには、どなたも同感なさるでしょう。外界との関りが始まったばかりでありながら、人としての激しい感情すべてをもって生まれた人間として赤ん坊を見ることは、この上なく大切なことなのです。人は自分の生まれたばかりの頃や幼い頃の感情ーこれはとても激しいが故に、価値あるものなのです。」

「私たちは、早期幼児期を徐々に信頼感を確立していく過程と考えることができるでしょう。数限りない良い体験を通して、徐々に人やものが信頼できるようになるのです。ここでいう「良い」体験とは、子どもの要求や衝動が十分に満たされ受け止められるということなのです。」

「どんなに快適で理解ある家庭生活が背景にあったとしても、普通の人が育っていくのは厳しいものだという事実は変わりはありません。実際に子どもの要求に完全に満たしている家庭というものは、子どものとって耐え難いものなのです。といいますのは、子どもが怒ることにより、息抜きをすることができないからです。」

「幼児期に泣きわめいたり、癇癪を起すことの多くは、この内的現実と外的現実との間の主導権争いをめぐっての一連のものであり、この主導権争いは正常とみなされなければなりません。」



小児科医として児童精神医学を学び、精神分析と

児童精神医学の実践に努めたウイニコットの言葉に

は説得力があります。

生まれて2~3年の間、家庭という小さな世界の中で

「自分は何でもてきるんだ」と全能感をもって、お友達と

接すると、思い通りにならないことがたくさんでてきます。

「おもちゃは独り占めできない」「好きなものだけ食べら

れない」等、外の世界は広がりつつも、まだ未熟では

ありますが内面では様々な感情があふれ出し大混乱。

2~3歳児さんはその調整期で、本当に大切な時期

だなぁと感じています。子どもの個性やそれ以前の

母子関係も影響してくるので、子育てマニュアル

なんて通用しません。

「正常な子どもとは、不安や耐えられないような葛藤に

対する防衛として生来的に備わっているあらゆる機制

を用いることができるのが子どもなのです。正常な子ど

もの用いる機制は、得ることのできる援助と関係してい

ます」とウィニコットは言っています。

2,3歳の子どもがおもちゃを取り合いした時に、大声を

あげて泣わめく、ママに抱きつく、相手を攻撃する等の

行動はウィニコットが言う「生来的に備わっている機制」

「得ることのできる援助」を使って、最大限自分を防衛

しているのだと思います。

こういう経験を経ながら、4~5歳になって相手の気持ち

になって考えることが出来るようになると、お友達との

関係性は徐々に次の段階へとシフトしていきます。

この2~3歳の経験を飛ばしている子は、どこかで不具合

が起きて、もう一度2~3歳に立ち返ってお友達の関係を

作り直さなければいけないようです。(私の経験ではそう

感じています)

叩いた、叩かれたという目の前の出来事よりも、安全基地

があったか?自分で防衛できたか?自分の感情をだせか

た?の方が後々大きな影響があるのではないかと思って

います。

現に子どもは、子ども同士のケンカで心が傷つくことは

ほどんどなく、またお友達と遊びだします。逆に仲良しに

なるくらいです。

お母さんに見守られた安全基地の中で、お友達とのやり

とりが思い通りにならないとき、すぐに逃げこめる安全基地

(母)があり、それを利用しながら、様々な感情を受け止めて

もらい、経験を積んでいくことの方が私は重要なことだと

思っています。


我子がお友達に叩かれたり、逆に叩いたりすると、親は

様々な不安をかかえることになります。それを成長過程の

一環として、子どもを守りつつ、見守り、ケアをし、ほどよい

距離感を保つことは、難しい問題なのかもしれません。

私もできる限りお母さん達の気持ちに寄り添い、共に子

どもを見守り適切なアドバイスができるように頑張りたい

と思っています。


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奈緒美先生のブログ紹介「友達と上手く遊べずに、感情を爆発させる子・・・」

虹色教室の奈緒美先生がはじめて熊本に来て下さった頃の

懐かしい記事がアップされていました。→虹色教室ブログ



感情のコントロールが苦手な子、攻撃的な子、落ち着きのな

い子等、子どもが発達する過程の中では悩みはつきものです。

そして一番大変な渦中の中で「うちの子大丈夫かしら?」

「私の育て方が悪いから?」と子どもを責めたり、焦ったり、

自分を責めたりすることはよくあることです。


奈緒美先生が書かれていることは、ボウルビーや遠藤利彦

先生が言っている、ほどよい子育てなのかなぁと思います。

子どもの要求を理解して全てに対応できる親がいいのか?

あるいは全く気付かない鈍感な親がいいのか?

どちらがいいのかではなく、要求に応えられるときもあれば

要求に応えられない時もある・・・五分五分くらいでもいいの

だというようなことを遠藤利彦先生は言われていました。

こういう考えを頭の隅に入れておくだけで、子育てが少し

楽になるような気がします。

疲れたら、お母さんは少し子どもと距離を置いて心を休め

ることもとても大事なことです。


そして、発達が停滞しているときにこそ大事にしなければ

いけないことがあります。

でも、親は一刻も早く解決したいがために「療育」とか

「指導」とか「教育」という言葉に飛びつきたくなります。

又は、「待つ」とか「信じる」ということを頑張りたくても

現実には、そこに矛盾を感じ悩み苦しむこともあります。

発達が停滞した時期に表面的な対応になってしまったり、

負のスパイラルに陥らないためには、子どもの負の部分と

どう向き合うか、そしてそれを乗り越える支援が必要なの

ではないかと思っています。


個々の親の悩みは様々で、それぞれに親密な関係を築き

かかわりあうことの大切を改めて感じます。



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お友達大好きなのに・・・上手く遊べない葛藤の中で頑張る子ども達

水につけると字が浮かび上がってきます。

浮かび上がった字のところを探すとお宝が!!

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その後、隠しゲームで3人で大盛り上がり。

主導権を握っているのは、◇君だったのですが

◇君主導の遊びに、不満を抱いた二人は遊びから

だんだんと離れていきましした。

すると、少し疲れもでてきた◇君は突然怒り出し

「何でオレの言うことを聞いてくれないんだよ」

と★君を攻め立てました。

雄弁な◇君ですが、怒りの気持ちを言葉で表現する

だけでは足りずに、★君を追いかけて手まででます💦

お母さん達も二人のやり取りをあたたかく見守って頂き

何とか気持ちが切り替えることができました。



その後の毒薬作りでは、それぞれが作った色を「少し

ちょうだい」「いいよ」「ありがとう」とお互いに言葉を

掛け合いながら和気あいあいと、お薬を作っていました。

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その前にも、〇君とこんなもめごとがありました。

◇君はお友達と一緒に遊べるのが嬉しくて、〇君と

一緒にやりたくて必死に誘うのですが・・・

〇君は自分が今やっていることに夢中で◇君の誘い

は全く耳に入りません。

まだ〇君の立場に立って考えることが難しい◇君は

とうとう怒って〇君を押し倒してしまいました。

〇君は泣きだし、◇君も顔色が変わりました。

〇君が泣いて言えなかったので、私が「〇君泣いてい

るよ。押されて痛かったんだよ」と言うと

◇君は「オレの中には天使と悪魔がいて悪魔の方が

勝ったんだよ」と言い、そして「じゃあ◇君の中の悪魔を

やつっけていい?」と私が聞くと、潔く「いいよ」と言って

〇君の軽いパンチを受け止めることとなりました。

次に、「何で僕の言うことを聞いてくれなかったんだ!

聞いてくれないのも悪い!」と強く抗議をしました。

この部分はとても難しい課題で、相手の立場がわかる

ようになるのは4歳~5歳と言われていますが、発達に

凹凸のある子はもっと遅く成長するとも言われています。

相手の立場や気持ちを理解できるようになるには

◇君は今、あっちにぶつかり、こっちにぶつかりして

たくさん傷つきながらも、それでもお友達の中で経験を

積むことなのかもしれません。それを本人があえて選択

しているようにも感じます。

これも大人が中に入って、「仲良くしなさい」とか「もっと

距離を置いて遊びなさい」とか子どもの気持ちを無視し

て介入しても子どもは納得しないでしょう。

かといって全くほったらかしでも限られて時間の中では

収拾がつきません。

私に出来ることは、子ども達がコミニュケーションをとり

やすい素材を提案したり、環境を整えたりするくらい

です。「毒薬作り」は大成功で、お互いに色水を貰ったり

あげたり、お礼をいったり・・・程よいコミニュケーション

を取るにはもってこいの素材でした。

こういう小さな成功体験は、子ども達が大きな集団に

入った時、「ぼくもお友達と上手く遊ぶことができるんだ」

という大きな自信になるだろうと思います。

当たり前のことのようですが、自分の意見もしっかり主張

しつつも、相手の気持ちも理解して、妥協案を探っていく

というやりとりは、人が集団で生きていくためにはとても

大切なことですが、大人でも難しい課題です。



年長さんの男の達がこのすったもんだの関係を拒絶

することなく果敢にかかわりを求める姿をみていると

本当にすごいなぁ~と感心するばかりです。

どんなに怒って、泣いて、痛い思いをしても、それでも

「お友達と仲良くなりたい!」という気持ちが強いの

でしょう。私達大人は、そういう子ども達の気持ちや

行動をもっと広い視野であたたかく見守っていき

たいものです。

◇君、★君、〇君のお母さん方も、子どもの気持ちを

十分理解して見守って下さっています。きっと子ども達は

たくさんの葛藤を抱えながらも、安心してけんかをしたり、

仲良くしたりしながら、大きく成長していくのでしょう!!

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山登りで感じたこと

33 山登り_180304_0070

子ども達は自然を前にすると、嫌でも現実の厳しさを感じること

になります。凸凹した歩きにくい道、お友達との歩く順番、お腹

がすいても我慢・・・等々、山の頂上に着くまでにはたくさんの

不平不満がでてきます。

年中、年長ともなると、言葉もしっかりしてくるし、出来ることも

増えてきますが、山登りをしてみると・・・あらら~案外みんな

足元がぐらついて転ぶ子が多いこと💦

日常の生活がいかに過保護になり過ぎているかを強く感じ

ます。不安感の強い子や自信のない子は、やはり身体機能も

まだ未熟で転ぶことが多く、又はお友達との関係がスムーズ

いかなかったりするようです。それでも、子ども達は懸命に

山を登ったり、お友達に自分の主張をぶつけたり、不器用な

がらにも、頑張っている姿に感動します。

自然の中で、子ども同士の中で、子どもは切磋琢磨しながら

育ちあっています。今ここだけで問題を炙り出すよりも

子どもの周囲で起こる1つ1つの体験が失敗も含めて

子どもの成長の糧となるよう、大人は見守りサポート

してあげたいものです。

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カテゴリ:感情・情動について
空想世界と現実世界の狭間で~

人形劇団ののはなさんに頂いた羽が動く

はちさん↓

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ストローの仕掛けで上手く動くようにできています。

とても可愛いんです💛

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5歳の女の子達も工作意欲に火が付きあれこれ

作っています。

素敵な模様のちょうちょさんが出来たり

はちさんのお店屋さんでは蜂蜜やお菓子が

売られています。工作をしながら、想像が膨らみ

素敵な世界が広がっていきます。

ごっこ遊びの中では、お店屋さんに何が売られて

いるのかを考えて作ったり、いきなりお薬屋さんが

はじまり、きれいな模様の厚紙で作ったバケツには

5色のシールが貼ってあります。それぞれの色で

薬の効能が違うそうです。

日常で体験した記憶をつなげ、想像を膨らまし

再現している様子が伺われます。

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大人が子どもの空想の世界に入っていき、その中で

子どもとのコミニュケーションをとりながら空想と現実

の世界を行き来することで遊びの幅が広がります。


例えば、

「はちさんのお店屋さんです」と子ども言ったときに

「何が売ってありますか?」と子どもの空想の世界

に入っていくのか?

「何もないじゃない!お店屋さんはこうでしょう!」

と大人の現実を押し付けてしまうのかは

同じ大人がかかわるにしても、子ども心は全く

違ってくるのではないでしょうか?

前者の、「何が売ってありますか?」という問いに対して

子どもは「おだんこです!」と答えます。そして「他に何か

ありますか?」と尋ねると、一瞬「・・・」と考えこみます。

他に何を売るなんて考えていないからです。私が「ドーナ

ツはありますか?」と聞くと「はいはいあります。ちょっと待

って下さいね」と言って、せっせとドーナツを作ってくれます。

その後、はちみつやクッキーも商品に加わりにぎやかな

お店になりました。


後者の現実を押し付けるかかわり方は、私はあまりよくない

と思っていて、間違ってもいい、失敗をしてもいい空想の世界

とは違い、「間違わないように」「失敗しないように」という

現実世界を子どもの空想の世界に押し付け、子どもを委縮させ

現実世界に対する不安や反発の火種になるのではないかと感

じています。

子どもの遊びの世界に大人がかかわりをもつとすれば・・・

「何が売ってありますか?」とか「赤色のお薬は何の病気に効き

ますか?」と大人は謙虚にかかわるべきではないかと思ってい

ます。「他にはありません」「何にでも効きます」という答えも

OKで、子どもが言ったことに対して、大人も臨機応変にやりとりを

続けます。大人目線で指導や指示を入れると遊びは崩壊して

しまいます。

たぶん、このようなやり取りは子ども同士の遊びの中で経験

していくのでしょうが、現実には遊びの時間が激減しているのが

とても心配です。

子ども同士で遊べないコミニュケーションの苦手な子や経験不

足の子は、なるべく早期のうちから、大人がこのようなことを意識

して、丁寧にかかわることが、その後の人間関係にも大きな影響

を与えるのではないかと思っています。




小学生中心の子ども商店街だったのですが、今回年長さん

の女の子が遊びの延長線でお店屋さんに参加しました。

一人はハラハラ、ドキドキ不安な子
(商品作りは楽しんでたのですが💦)

もう一人は遊びの延長で楽しんでいる子

同じ取り組みでも、それぞれ感じ方は全く違います。

現実世界に近い子ほど責任感を感じて不安が強くなり

遊びの世界に近い子はとても楽しんでやっていました。

現実感が強い子はやってみたら案外簡単で楽しかった

なぁと感じたり、遊びの世界が強い子は10円といえども

現実のお金のやりとりをするので責任感や緊張感を感じ

ることも大切かなぁと思っています。


私の中に「空想世界と現実世界の狭間で~」という明確な

目的はなかったのですが、子ども商店街はそういう場でも

あったのかなぁと感じています。













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